この記事をご覧の方はこれから中国向けの越境ECを考えている方が多いでしょう。中国人は各家庭に家族用のパソコンがあり、買い物、テレビ番組の視聴、娯楽、決済など、ほぼすべてのことをインターネットで完結しています。そのため越境ECでネットに特化していて市場が大きい中国へ商品を販売することは市場参入が簡単と思われるかもしれませんが、プロモーションから決済まで全過程を自国特有のシステムを有するため、実は初めて中国市場へ進出する方にとっては難しいものです。ここでは中国人消費者の購買習慣と中国市場進出する各ツールとそのメリットと難点を紹介いたします。

　―――　購買行動　―――

中国の消費者の購買習慣はネットショッピングです。主として大手総合通販サイトで商品を購入する方が多いです。中国の大手総合通販サイトとして、淘宝（タオバオ）、京东（京東）、天猫（T-mall）など色々あります。当初は電気製品やファッション、ベビー用品など主要商品によってそれぞれのサイトが出来上がっていましたが、現在ではほぼすべてのサイトが総合的に商品を取り扱っています。

中でも、日本企業が中国へ進出する時に一番よく使われるものがタオバオとT-mallです。

しかしながらT-mallは旗艦店や直営店など、法人名義でしか申請できないため、「これから」中国へ進出する日本の会社にとってはハードルが高いものです。また、タオバオでは個人でも店舗を作って物を販売できますが、カスタマーサービスを重視しており、お客様の質問を常時回答できるシステムを整える必要があります。また、毎月各イベントへの参加や、写真の載せ方・ルールなど、勉強することが山ほど多く、加えて日本ではそうした教材も少ないため、プロフェッショナルがいないとなかなか難しいです。

　―――　宣伝・広告　―――

商品のプロモーションは小红书（RED）や抖音（中国版TIKTOK）、微博（Twitterのようなもの）などを主に使用しています。ネットで人気があるユーザー（KOL）による投稿で宣伝してもらうという戦略を立てる会社が多いです。また、ライブチャットを使った商品の売り方があります。KOLにライブ放送で商品を紹介してもらい、その場で買い物ができます。弾幕コメントでKOLと直接やり取りができるところが強みの一つです。

KOLに宣伝してもらうことで商品の認知度が一気に上がりますが、自社商品に合ったKOLの選び方とその後の進捗確認、KOLの管理、プラットフォーム会社との提携が難しい点としてあります。

　―――　決済方法　―――

中国人は現金をほぼ使いません。決済方法は支付宝（Alipay）と微信支付（Wechat Pay）がよく使われます。日本でもこの二つの決済方法を各お店で導入できるようになっていますが、それはあくまで日本用に作られたもので、中国国内の通販で使用できません。中国国内の決済には中国の銀行口座が必要となります。日本でも同じですが、外国国籍の人が銀行口座開設する時は在留期間や在留ビザなど様々が規定と審査があります。法人だと現地法人の設立などでもっと難しくなります。

　―――　これから中国市場へ進出するにあたって　―――

以上で述べたように、中国は国民性、商習慣、購買習慣など日本と大きく異なります。大規模な市場の中国に進出する企業が多く、タオバオの代理店も出てきています。しかしながらタオバオなどの通販サイトは市場が飽和状態であり、これから進出するものは商品または販売方法で目を引く斬新な切り口が必要となります。

タウンズポストは、決済や日本製品に特化したWechatミニプログラムを用いた多数の中国進出支援会社と提携しており、商品の導入、宣伝、販売、決済、配達まで全過程を網羅して、低コストで莫大な中国市場への参入をサポートしています。中国進出にあたって不明な点やお悩みがございましたらお気軽にご相談くださいませ。